2012年7月19日

ニキビの治療

私は、若い頃、結構ニキビには悩まされた。顔だけではなく、背中や胸にまでポツポツと出た。チョコレートやナッツ類は良くないとか、甘いものや脂っこいものを食べるなとか言われた。毎日せっせと洗顔に励んだが、ニキビはなかなか治らなかった。

夫は、ニキビに悩まされたどころではない。ベッドのマットレスカバーや布団カバーが血と膿で汚れるほどのニキビだったそうだ。もちろん顔だけでなく全身に出た。顔のニキビも大変ひどく、友達が「そんな顔で学校に来るとは、お前は勇気があるなあ」と感心したほどであった。今でも、ニキビの痕が火傷痕のように残っている。

こんな両親の「ニキビ遺伝子」を受け継いだ息子のカイと娘のサチは、小学校の高学年の頃からニキビができ始めた。可愛そうに...。

ハイスクールになってますますひどくなり、医者に見てもらって抗生物質の薬を飲んでいたが、良くなるどころかさらにひどくなった。顔にも背中にも胸にもどんどん出て、肌の状態は悪化するばかりであった。

しかし、その薬を飲まないと、恐ろしいほど悪化したので 薬の効き目はあったのだ。抗生物質ではどうにもならない状態だったと言った方が良いのだろう。

医者に勧められて、Dermatologist (皮膚科の専門医)に診てもらった。

専門医の話によると、ニキビの問題は、100%親から遺伝する体質の問題であるそうだ。食べ物に気をつけようとも、毎日洗顔やシャワーで洗い上げようとも、高価なスキンケア商品でお手入れしようとも、住む環境を変えたとしても、たとえ地球から月へ引っ越そうとも、ニキビは治らないそうだ。

息子のカイと娘のサチのニキビは、かなりひどいレベルだと言われた。特にカイ(現在15歳)のコンディションは、「ああ、どうして、もっと早く来なかったんですか...」と、この専門医が同情するほどであった。

治療は、2種類の薬の服用によって行うことになった。

まず、すでにできているニキビの炎症を抑え、落ち着かせるための薬。ステロイド系の薬であるから、十分注意して、服用する量も細かく決められており、指導のとおりに飲んでゆく。

そして、もう1つの本命の方が、体が脂分を作り出すのを抑える薬。処方されたのは、「Roaccutane」という薬である。この薬は、副作用が軽視できない。様々な副作用が報告されており、非常に深刻なものも多い。

この薬の服用中に妊娠することは絶対に避けなければならないとか、気分が落ち込み「うつ状態」になる場合があるとか、内臓に障害が出る場合があるとか、専門医は時間をかけて薬について説明してくれた。そして、十分話し合って、納得した上でこの薬による治療を行うことに決めた。

専門医の指導のとおりに、注意して服用していく。量も、初めのうちは少しずつ、週に月水金の3日のみの服用だ。薬の服用開始後1ヶ月で血液検査を受け、副作用の問題が起きていないか、肝機能に問題が起きていないかを調べる。

息子のカイは、薬をはじめて1ヶ月になるので、今日2回目の診察を受けた。

「最初の1ヶ月で、これだけコンディションが良くなるとは期待していなかった」と、専門医は言った。確かに、深く大きいニキビのせいでデコボコになっていた額は、非常にきれいになっているし、背中のニキビもずいぶん減っていた。

血液検査の結果、薬の副作用の心配も全くないとのことで、引き続き薬による治療を続けていくことになった。服用量は、体重あたりの標準量に増やすことになった。

ニキビは、命にかかわる病気ではないが、心の健康には大きな影響を及ぼす大問題である。

医者は、長くても1年半で必ず良くなると言ってくれたので、カイは大変安心できたそうだ。

「Roaccutane」という薬の最も一般的かつ深刻な副作用は、肌荒れである。体が脂分を作らなくなるんだから、当たり前だ。特に唇の荒れが最も一般的な副作用だそうだ。カイは、すでに唇がガサガサである。リップクリームや保湿クリームで肌荒れを予防するようにと、専門医は繰り返しカイに注意した。

Dermatologist (皮膚科の専門医)の診療費は、結構高いです。私達は、初診の時は190ドル払いましたが、Medicareで120ドル以上返ってきました。公立病院で診療を受ける場合の費用は、良く分かりません。

ニキビでお困りの方、どうぞ参考にしてください。

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